質の高い睡眠を得るために、場所と時間を「区切る」ことが重要
昼間に眠くてしかたない、しかし夜は目が覚めてしまう。なんとか寝られたとしても翌朝すっきりしない。
こうした問題はなんとしてでも解決したいですね。
寝たいときに眠れなく、寝てはいけないときに眠くて、眠りのリズムがとれていないのは、睡眠に「区切り」をつけていないせいかもしれません。
睡眠についてはさまざまな対策がネットでも本でも紹介されていますが、ここでは「区切り」に着目して良い睡眠を得るための方法を探ってみたいと思います。
場所を区切る
脳には様々な情報が詰め込まれています。
特に強いのは、場所に紐づいた記憶です。
「ここにくるとこういうことを思い出す」といった、場所と行動が結びついている情報ってありますよね。なかなか忘れられない思い出もあります。
場所と記憶を結びつける力が強いので、アメリカの記憶力を競う大会では多くの人が場所と単語を結びつけることで記憶力向上の訓練を行なっているといいます。
「ここは勉強がしやすいかんきょうだなあ」とか「ここにくるといつもあの時のことが思い出される」といった記憶。
これはもちろん、布団にもあります。
ですから、ふとんは「寝る場所」という記憶を脳に覚えさせなければなりません。
そのためには、ふとんでは寝ることいがいしないこと。これが重要です。
もし、ふとんでスマホをいじっていたり、テレビを見ていたりしていると、ふとんに入るたびにそのことが頭に浮かんでしまうので寝づらくなってしまうというわけです。
「布団は寝る場所」と決めてしまい、他の場所と明確に区切ることが必要です。
大きな家なら寝室と言うものがありますが、ワンルームでも布団の位置を固定し、「ここは寝るための聖域」くらいの勢いでそれ以外のことはしない覚悟が必要です。
時間を区切る
人間には概日リズムがあって、起きている間に睡眠物質もたまっていきます。
それが十分にたまった状態で眠りに入ることが熟睡のカギです。
ですから、お風呂に入った時にウトウトとしてしまうとか、テレビを見ながらコックリコックリするというのは、せっかくたまった睡眠物質を放出してしまうことになるので、いざふとんに入ったときの眠りに悪影響があります。
寝ても疲れがとれない、眠り足りないという方は、日中にウトウトとしている時間がないかをチェックするといいそうです。
理想は、起きている時にすっきりした頭で集中し、夜にはしっかり寝て脳の情報整理をする。そうした時間の明確な区切りができることです。